◆yamayama将棋の部屋




■奇人変人











地球上には数十億の人間が住んでいる。
いろいろな人間が住んでいる。
まさに、十人十色。
だが・・・・中には、異端とされる人間が居ることも確かだ。
彼らのことを、世間一般で変人と呼ぶ――――








ある日の土曜日。翌日が休みなので最後の気力を振り絞って登校していたときのことでした。
風邪気味でもあったので休もうかとも考えましたが、土曜日は重要な科目が濃縮されており、休むことそれ即ち死を意味すると言っても過言ではありません。
喉が多少痛みますが、根性で足を進めます。
今日さえ乗り切れば明日は休みだ。そう言い聞かせて。


そして、某駅のエスカレーターにて。
エンカウントが発生しました。




変人A「ねえ君高校生?」




誰だお前は。






エスカレーターに足を踏み入れたそのとき、変な人間から声をかけられました。
誰ですかこやつは。面識が一切無いんですが。
うーむ、世の中物騒になってきましたね。






荒覇吐「・・・・はあ。高校生ですが」






変人A「高校何年生?」






だから誰だお前は。






さらに続けて声をかけてきます。
ったく初対面の相手に向かって敬語も無しに馴れ馴れしい。礼儀ってものがないんでしょうかね。






変人A「部活は何?」






荒覇吐「電車が来てしまうんで失礼します」






敬語を使うことすら抵抗を覚えましたが、電車を逃すことだけは避けなくてはなりません。
完璧なる通学計画をこんなキ○ガイ染みた変人のせいでぶち壊したくないですから。







変人A「ちょっとだけ、ちょっとだけでいいから」






ウソつけこの野郎。
詐欺商法の客引きもこう言いますよね。ちょっとで済ます気など毛頭無いくせに。
朝早いので人が少ないです。とりあえず無視する方向でエスカレーターに乗り込みます。
アウトオブ眼中ってやつですね。・・・・古いですか、そうですか。





変人A「ちょっと待って。少しでいいから」









もう聞き飽きた。あーもう朝から無駄な気力使ってしまった。
こんな調子で今日の授業、無事に乗り切れるのかな――――






変人A「ねえ部活何?」





荒覇吐「・・・・!?」





コイツ、階段で先回りしてきやがりました。何がしたいんだホントに。






荒覇吐「あのー急いでるんで」





変人A「ねえ部活何?」







人の話聞けよ。
自分は質問攻めしてるくせに、こちらの意見に耳を傾けるつもりは無いようです。
いったい何様のつもりでしょうか。
聞く耳を持たないってこういうことですね。勉強になりました。






電車まであと数分。






荒覇吐「電車に間に合わないんで」






変人A「一本ぐらい見送ったっていいじゃん〜」







全然良くない!!!

貴方みたいなキ○ガイ染みた変人と話するだけでも相当な浪費なのに、こちらの予定まで狂わす気でしょうか?
貴方にとっては『電車一本ぐらい』かもしれませんが、僕にとっては重要な通学計画の第一歩なんです。
今度は価値観を押し付ける気ですかね?






荒覇吐「電車に間に合わないんで、失礼します」





時間がありません。もはや事態は一刻を争います。





変人A「いいから来いって!」











くっ、実力行使かっ!!
鞄を引っつかんで足止めしてきました。まずい、単純な腕力では負けは明らか!






変人A「人の話は聞け」







寧ろこちらの話を聞いてもらいたいところですが。まあ何言っても通用しなさそうなので。






ここは先人の行使した偉大なる権利を僕も使うことにします。
ジョン・ロック殿!貴方の著書『市民政府二論』に記された権利を、不肖荒覇吐は行使させていただく!







発動ッ!!










抵  抗  権  !!!















と言ってもただ逃げるだけなんですけどね。これが最善の処置でしょう。
朝早いので人も少なく、警官もあまり信用できそうに無いですからね(このシリーズの『国家権力の恐怖』参照)。
逃げるが勝ちとはよく言ったものです。










変人A「ちょっと待って、ちょっとでいいから」











逃げます、逃げます。変人の声も遠のいていきます。
改札を通過してしまえばこの駅の構造をよく知っているこちらが有利!なんたって4年も通学してるんですからね。
さて、急いでホームへ降りなくては!














・・・・?









追ってこない?










追ってきてない。気配も感じないし、声もしない。










なんだ、諦めたんだな、あの変人。












切符を買う根性も無かったんだな。










こうして、荒覇吐は無事に電車に間に合うことが出来ましたとさ。めでたしめでたし。











ふう、なかなか感情的な文章になってしまいました。
とまぁなんとか無傷で済んだわけなのですが・・・・世の中物騒になってきましたね。
同じ高校の生徒もかつあげだの脅迫だの受けて大騒ぎになっていましたからね。
無傷で済んだ僕はかなり幸運だったようです。
皆さんも気をつけてくださいね。敵は何処に潜んでいるのかわかりませんから・・・・。



















〜番外編〜











荒覇吐がこの事件(?)に巻き込まれる数ヶ月前。
竜王線(仮名)の電車の中にて変人とエンカウント。





変人B「ね、君高校生?」





どうやら世の中の変人はこう話しかけてくるらしいです。勿論こいつも見ず知らずの人です。





荒覇吐「高校生ですが・・・。」





変人B「オレ、社会人。社会人だよ(凄く自慢げに)」











・・・・・・・・











世も末だと思った。





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